守ってあげたい
- Jan 25, 2024
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守ってあげたい ある時、19歳の青年が外来に来た。一人で来ていた。
純朴な青年だった。素直そうな目をしていた。
初めはどうも会話が合わなかった。
何度も同じこと聞くのに少し苛立ちを覚えた。
彼は生まれつきの脳の病気があった。
看護師から聞いて途中からそれを知った。
衝撃を受けそれまでの自分の言動が嫌になった。
それを取り戻すかのように僕は何度も繰り返し説明した。
彼も疑問をぶつけてくる。
彼なりに、僕の言葉を一生懸命理解しようとしていた。
彼にわかるように僕も一生懸命教えた。
時間が過ぎていった。待っているほかの人の事はもう頭になかった。
2人だけの空間は周囲と隔絶していた。
次第に会話の中で、彼が本当に素直に疑問や質問を繰り返しているのがわかってきた。
会話が十分でないから、染まることなく生きてきたんだろうと。
親がついてこなかったのは彼の親も彼を独り立ちさせようとしているのだろうと。
最後の方では、僕は、彼に、なんでも困ったらいつでも相談においでと言った。
ひた向きな表情が僕の記憶から離れようとしない。
彼からの電話を心のずっと奥で待っている僕。
ありえないけど僕は彼のあしながおじさんのようになりたいと・・・。
2024-01-14 21:50:09










